少し前ですが、香港ランタオ島にある天壇大仏へ視察に行ってきました。天壇大仏は屋外にある世界最大の大仏です。聚楽園大仏も造立当時は日本一でした。ちなみに天壇大仏は釈迦如来、聚楽園大仏は阿弥陀如来です。
なぜ天壇大仏を訪れてみようと思ったのかというと、かつての聚楽園と聚楽園大仏がそうだったように、天壇大仏は日々多くの参詣者が訪れる、香港の中でも有数の観光スポットの一つになっているということに興味を引かれたからです。そして天壇大仏は、造立してからの歴史が浅いということにも関わらず、多くの人が魅力を感じています。
天壇大仏までは、MTR東涌駅から昂坪(ゴンピン)360という長いロープウェーに乗って向かいます。ロープウェーを降りると土産物屋が連なる参道があり、大仏の正面には寶蓮寺(ポーリン寺)という禅宗の大きなお寺もあります。
天壇大仏がある昂坪は、高層ビルが林立する香港の喧騒から隔離された山中にあります。前述したように、天壇大仏周辺に付随する観光スポットはいくつかありますが、わざわざここまで人が足を運ぶというのは、やはり大仏がそこに鎮座していること。大仏の存在感の大きさを感じました。
かつての聚楽園も、海があり(現在は埋め立てられて工業地帯になっています)、伊勢の雲丹館を移築した立派な旅館の建物があり、当時としてはとても目を引いたであろう大仏がありました。名古屋市内から少し足を伸ばして非日常を体験できました。
当時と現在では聚楽園の様子は変わってしまいましたが、天壇大仏は香港国際空港から比較的近く、聚楽園大仏も中部国際空港からアクセスが良いという、空港面での地理的条件は今は同じです。
天壇大仏の参道には土産物屋が軒を連ね、多くの人が往来しています。もしかしたら、かつての聚楽園旅館の周辺の雰囲気もこんな感じだったのかもしれないと想像しながら、天壇大仏に聚楽園大仏の修繕成就の祈願をして、私たちも帰路につきました。